犬好きの日記

犬好きが書くブログ。特に犬の話をするわけではない。

香港に行きたかった話

自分は海外旅行が好きなタイプだ。

なのにもう、かれこれ3年くらいはどこにも行っていない。

単純に仕事が忙しくて、なおかつ友人との都合が合わないせいもあるのだが、そんな私が今一番行きたいのが香港である。

何故あえて香港かと言うと、理由は簡単。

香港映画が好きだからだ。

今ものすごく香港に行きたい理由

ちょっと前にカンフー映画にハマった。

切欠はアレだ、1980年代に一世を風靡した映画霊幻道士を、Amazonプライムで何気なく観たのが始まりだった。

霊幻道士(字幕版)

霊幻道士(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

私と同じアラフォー世代は多分よくご存じだと思うが、私も子供の頃はキョンシーに夢中になったくちである。

特に「霊幻道士2」は何度も観た記憶があるし、可愛いテンテンをはじめ子供たちが主役の「幽玄道士」シリーズも大好きだった。

ちなみに、「幽玄道士」シリーズが実は台湾製作の映画だと、この年になって初めて知った。

霊幻道士」は香港映画でありこちらの方が先に出ているのだが、なんでよく似たのが後から出てきてそれでOKだったのか調べてもよくわからなかった・・・。

当時は香港もまだイギリス領だった訳で、台湾は別の国なのに怒られなかったのだろうか??

まあ、どちらもそれぞれ面白いので、視聴者側としては両方楽しめて良いんですが・・・。

そんな訳だが大人になって改めて観たところ、「1が一番面白いな!?」と今更ながら目覚めてしまい、もう何回もリピートしてしまっている。

この映画が面白い理由としては、ホラーなのにコメディで笑いの要素が大きいのと、不思議でカッコいい道術の数々に中二心が疼くのもあるが、何よりアクションが派手でカッコいいからだ。

特に主役のラム・チェンイン(林正英)という役者さんの動きがとにかく凄い。

顔はこれと言って二枚目(あえて昭和風に二枚目と書く)という訳ではないし、背もそれほど高くない。

だから、見た目で売れるタイプの役者さんではない(と思う)。

だがよく見ると目がくりっとしてて可愛いし、表情の魅せ方がいちいち上手い。

伝統ある京劇学校の出身というだけあって、演技力(女形も演じられる)と運動神経は折り紙付き。

しかも、詠春拳の達人でもあるというラムさんの魅力に、自分はすっかり憑りつかれてしまったのだ。

それからというもの、霊幻道士シリーズはおろか、彼が出演している作品がどこかにないかネット上を根性で探索しまくっている。

(オタクは一度ハマると集中力が凄い)

日本に輸入されてないシリーズも含めたら、おそらく20本くらいは観たと思う。

ちなみに、霊幻道士シリーズは今でも新作が発表され続けており、最新作は2019年に公開された霊幻道士X 最強妖怪キョンシー現る」である。

霊幻道士Ⅹ Blu-Ray

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  • 発売日: 2020/02/05
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このシリーズだけで、既に10作品目である。

とは言っても、残念ながらラム・チェンインさんは数年前に鬼籍に入られてしまった(まだ若いのに・・・)ので、最近の作品は「1」で弟子役の一人を務めたチン・シュウホウ(錢小豪)という方が道士役を引き継いでいる。

これを知った時は、水戸黄門を助さん役の人が引き継いだ」みたいな感動を覚えてホッコリしてしまった。

なお、この編の事情を知った上で、2013年に公開された清水崇監督の映画キョンシー/リゴル・モルティス」を見ると、よりストーリーがぐっと来るのでおススメである。

キョンシー Blu-ray

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  • 発売日: 2015/02/04
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カンフーアクションに引き込まれる

そんな訳で、香港アクション映画に魅了された私は、ここ最近ジャッキー・チェンブルース・リーをはじめ、ユンピョウ、サモハン・キンポー、ジェット・リードニー・イェン、アクションではないけどレスリー・チャンなども含め、目ぼしいタイトルをいろいろと観まくっている。

特にジャッキー映画は子供の頃、どれがどれだか分からなくなるくらい沢山見ていたはずなのだが、今見てもやはり面白い。

最近の作品だと、ドニー・イェン「イップ・マン」も好きだ。

あとレスリー・チャンは子供の頃に「チャイニーズ・ゴーストストーリー」を観た記憶があったので、「あ~あれこの人だったのか~」と特に懐かしくなった。

(当時はまだ俳優さんとかあんまり意識して見てなかったので、「♬ニン・ツォイサン~だ!」と例のテーマ曲がまず頭を流れた)

当時の香港映画の何が良いって、「絶妙な手作り感」だと思うのだ。

予定調和とは言え、妙に迫力のある素敵なカンフーを軸に、キョンシーや幽霊も変にリアル過ぎなくて良い。

よく見たら「作り物じゃん」と分かるレベルの、それでも「本物感」のあるあの懐かしさが、かつて特撮映画を観ていた時のような感動を感じさせてくれる。

そのうえ、役者自身が文字通り体を張って演技しているのでやはり見ごたえがある。

勿論スタントがやっている部分もあるはずだが、人間が出来る限界ギリギリに挑戦した演技に、変な話だが「本物(リアル)」を感じてしまうのだ。

バレバレなワイヤーアクションも、それはそれでご愛敬である。

ハリウッドのバリバリにCGの効いたアクションも勿論好きでよく見るのだが、「こういうのも良いなあ」とあらためて思ったのだった。

聖地巡礼がしたい

そうして一通り気軽に手に入る感動を味わった後、オタクとしては次に何が来るかというとアレだ。

そう、聖地巡礼である。

特に「霊幻道士1」で、道士と弟子がコーヒーをよく分からずに飲むあの名シーンを撮影した喫茶店が今でも存在すると知って、いてもたってもいられなくなってしまった。

オタク歴は長くとも、あまり聖地巡礼には興味のないタイプのオタクだったのだが、ここだけは是非行ってみたい!

気持ちが先走ってお店の情報が載っている本まで買ってしまった。

(オタクは気になる事があれば、まず本を手に入れる)

 

週末香港大人手帖

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  • 作者:甲斐 美也子
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その喫茶店とはどこかというと・・・。

その名も『陸羽茶室』である!

香港ではわりと高級な部類に入るお店らしく、なんと創業1933年!

実に83年もの歴史がある老舗である。

ここで、当時の撮影風景に思いを馳せながら、道士たちと同じようにコーヒーを飲んでみたい・・・。

私よりも前に「霊元道士」に心奪われた先達たちも、きっと同じことを考えたはずである。

コロナが憎い

久しぶりの海外旅行。

実は、香港には以前も行った事がある。

が、当時は聖地巡礼なんてこれっぽっちも頭になかった。

ただ何となく「香港行ったことないし距離も手ごろだから行ってみるかー。ついでにマカオも行っちゃう?」みたいなノリで友達と旅行してきただけなのだ。

もったいない!

今思うと、旅の目的がかなりあやふやだった。

2階建てバスに乗ってすぐ目の前を看板がびゅんびゅん通り過ぎていくのに「ヒャッハー!」となった記憶しかない。

でも今回は違う!

香港映画にどっぷり浸かった今の状態なら、きっとより香港の雰囲気を楽しめるはず!

いつ行こうかな?

友達も誘うならやっぱりゴールデン・ウィークかな!?

ここ行ってあれやってこれやって、と色々頭のなかで妄想旅行を繰り広げていたわけなのだが・・・。

 

コロナで行かれへんやん!

今それどころじゃねー!

外務省が外国行くなって言ってるー!

そもそも日本人が入国制限されてるから入国できねーー!!

 

というわけで、香港旅行はしばらくおあずけになったのだった・・・。

いつかコロナが収束して世界情勢が安定するその時まで。

映画を観ながらお金を貯めておこうと思う。

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