盆ノ木至「吸血鬼すぐ死ぬ」アニメ化まだー?
私はギャグマンガが好きだ。
シリアスも良いけど、どちらかというとギャグが好き。
あんまり隠されたシリアス設定とかはいらない。
ギャグマンガは、読んで笑顔になれればそれでいいのだ。
そんなわけで、今日はひたすら笑いたい方に「吸血鬼すぐ死ぬ」をオススメしたい。
「吸血鬼すぐ死ぬ」ってどんなマンガ?
吸血鬼がすぐ死にます。以上。
凄く簡潔にまとまってしまったが、もうそれしか言いようがない・・・。
とにかく死ぬのだ、主人公の吸血鬼が(コイツが主人公だよね?)。
恐ろしく虚弱体質なので、まともに戦ったら死ぬ(そもそも戦わない)。
ちょっとこづいただけでも死ぬ。
くしゃみしただけでも死ぬ・・・。
まあ、次のコマでは何事もなかったように生き返っているので悲壮感は0なのだが、主人公のそんな虚弱っぷりとは裏腹に、周囲を固めるのは猛者揃いである。
そのギャップが面白いのだ。
主人公の吸血鬼ドラルクは、真祖と呼ばれる偉大な吸血鬼ロードの一族なんだけども、とにかく弱い。
趣味はクソゲーをプレイする事で、昼間は棺桶の中で眠り、吸血鬼らしく夜型生活を送っている。
当然血を吸ったりなんてできないから、ボトル詰めされた既製品や、血を商品として提供しいてる居酒屋みたいな店でしか飲めない。
普段は血の代わりに牛乳を飲んで凌いでいる(母乳の元は血液だからだろう)。
その割に所帯じみていて、料理がめちゃくちゃ上手で何でも作れてしまう。
退治人のロナルドの家に勝手に居候する代わりに家事はドラルクがやっており、ヒロインの1人であるヒナイチちゃんも、ドラルクの作るお菓子に餌付けされている。
ハッキリ言って戦闘では何の役にも立たないし、すぐ調子に乗って何かと人間(主にロナルド)を下に見るが、根が真面目過ぎるイイヤツなので、どうにも憎めない性格なのだ。
一方もう一人の主人公は、吸血鬼の退治人をしているロナルドである。
日本人のはずなのだが銀髪に碧い目の超美男子で、常に赤いコートと帽子を纏っている。
文字通りの体育会系で、真面目な戦闘では引けは取らない。
退治人だけでなく自伝小説を出している作家でもあり、主に女性ファンが多くついている。
なのに「ゴリラ」とあだ名されるほど単純バカで、死ぬほどモテない。
意識レベルが小学生なみなので、よくドラルクや近所の悪ガキにバカにされている。
あとセロリを見ただけで失神したりする。
彼の童貞とセロリ嫌い、そしてドラルクとのかけ合いは、このマンガの鉄板ネタになっている。
また、敵として登場する吸血鬼たちも変態やら変体ばかりで面白い。
ほぼ全員、得意技がそのまま名前になってしまっており、野球拳が好きな吸血鬼はその名も「吸血鬼・野球拳大好き」である(もうちょいひねれよ)。
だが覚えやすくて良い。
ちなみに私が一番好きなキャラは「吸血鬼・熱烈キッス」。
彼女に至っては、吸血鬼なのかどうかすらわからない。
ハムやん・・・。
他にも警察の一組織である吸血鬼対策課や、始末人ギルドのメンバー、果てはそこら辺を歩いている普通の一般人まで、どいつもとにかくキャラが濃い。
これだけ人数が増えてきて、それでも一人ひとりがしっかりキャラ立ちしているのは素晴らしいし、明らかに主人公たちより特徴が多い。
ほとんど胸焼けするレベルである。
そんななか、一服の清涼剤なのがドラルクの使い魔(?)であるアルマジロのジョン。
可愛い。アルマジロ可愛い。
アルマジロをこんなにキュートに押し出した作品って今までなかったんじゃなかろうか?
とにかく可愛い。
「ヌー」としか喋らないのにめちゃくちゃ感情表現豊かで、とうとう彼単独の単行本まで出てしまった可愛いさなのだ。
このジョンを見るためだけでも、このマンガを読んで欲しいくらいである。
「吸血鬼すぐ死ぬ」アニメ化待ってます
「吸血鬼すぐ死ぬ」は、現在14巻まで発売されている。
2018年には「アニメ化して欲しいマンガランキング」で4位になっており、てっきりすぐにアニメ化するもんだと思っていたのだが、今のところ動きはない。
コラボカフェにもなったことだし、秋田書店も力を入れていると思われるが・・・。
やはりチャンピオン系は難しい。
昔からそうだチャンピオンは。
初動が遅い。
「弱虫ペダル」だってもっと早めにアニメ化していれば、もう少しブームの息も長かったんじゃないかと思う。
私としてはアニメ化したら絶対見たい作品なので、なんとか頑張ってほしい。
盆ノ木至先生の体調が気にかかる
ところで、このマンガの作者である盆ノ木至先生だが、昨年度々体調を崩されて一時期休載されていた。
マンガを描くのはそれだけでも大変な作業だし、あのギャグを一体どんなテンションで描いているのかわからないが、とにかく体は大事にしていただきたい。
犬好きはその昔、「はじめての甲子園」というギャグマンガを連載されていた、火村正紀先生の死に大いにショックを受けた事があった。
マンガが途中で終わってしまったのも悲しかったが、好きな作家さんが志半ばで逝去されたのが何より無念だった。
盆ノ木至先生にはそんな事になって欲しくない。
幸いと言っては変だが、「吸血鬼すぐ死ぬ」は何か壮大な目標があるわけではない1話完結型のマンガである。
ちょっとくらい休載が続いたってかまわない。
そんなの「HUNTER×HUNTER」に比べれば、休んでないに等しい。
休載期間分の売り上げはコラボカフェなりジョンのぬいぐるみなり、編集部が上手い事補填してくれることを期待する。
そんなことを考えながら、5月の15巻発売をソワソワしながら待ち続けるのだった。